蒼空の下を、キミと2人で
そして、蒼は私の手をつかんでステージを降りた。



「…!?



蒼!?」



蒼は無言で歩き続ける。



裏庭まで来ちゃった。



「ねぇー、あーおーいー!



手、痛い」



蒼は慌てて手を離した。



「ごめん」



「どーしたの?いきなり」



蒼は恥ずかしそうに頭をかく。



「雅也が付き合ってとか言うから。



負けたらどうしようと思って。」



なにそれ?



「あはは」



「何笑ってんの?」



「だってさー、私、絶対蒼が勝つって思ってたよ?」



「そう」



2人きりの裏庭。



盛り上がる体育館の声が聞こえた。



「戻ろう?」



「あぁ」
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