蒼空の下を、キミと2人で
「母さん、にこ迎えに行ってくる。」



母さんも心配そうに、気をつけてね、と言った。



Tシャツとジャージの部屋着に、上着を着ただけの格好で家を飛び出した。



まず、自転車で15分ほどの駅に。



自転車を止め、電車に乗る。



さらに30分。



遠いカラオケに行ったな。



と思った。



「にこっ!」



「蒼…ごめんなさい…」



とりあえず、無事でよかった。



「にこ、1人で帰って行方不明になったらどうすんの?



事故にあったら?



何かあってからじゃ遅いの。



遅くなるなよって言ったよね?」



にこが涙目だ。



「ごめんなさい…」



「ごめん、言いすぎた。



無事でよかった。



もう帰ろう?」



にこは涙をいっぱい浮かべて、頷いた。
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