幽霊学園
「―え!」

「なんだ!」

突然、いなくなった!

その時、もくもくと黒い煙が辺りに充満する。

何!

幸い、回りが見えなくなる程ではなくうっすらと周囲を確認できる。

バサバサバサ!

いつの間にか先程見たコウモリが戻って来ている。

――ん?

コウモリ…

黒い煙…いや、霧?

「――まさか…」

私は、頭の中で出た一つの可能性に顔をひきつらせた。

「どうしたの?」

ローランドの姿が見えなくなり正気に戻ったらしい絵理子が声を掛けて来る。

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