幽霊学園
いや、
寧ろ正解したくない。

何も聞かなかった。

見なかった…
事にしたい。

「ヒッ…!」

『ヒトダマ!』


だが、しかし。
その場にいた私以外の全員が声を揃えて正解を口にした。


正解すんな!
つか、空気読めよ!

「気付くのが遅いがな~」

気付きたく無かったんだよ

私は何も言わずに、立ち上がるとバケツを手に持ち歩きだした。


「…え?繭ちゃん?」
「どうした?」

「ぼっ僕も行くよ!」

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