幽霊学園
「あの…お話があるのです。…で…出来れば…その…二人きりで…」


何!

アレと、二人きり!


その場にいた全員が思っただろう。

それは、止めとけと。

凍り着いたかの様な沈黙が支配する。
しかも、全員視線を微妙に外して見ない様にしているのに、それ以外の全てを使って、次にローランドが出す言葉に注目しているのが分かる。

ごくりっ


唾を飲む音が耳の奥に響く。

ぱちぱちと人魂達がはぜる。

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