虹色研究部 - ニジケン -
「せ、世話を掛けたな……」


寝転がった深町先輩は、蘭先輩を見上げてぶっきらぼうにそう言った。


「お前が世話掛けんのはいつもの事だろうが」


「クッ……! ニジケンの奴等はどいつもこいつも口が減らない奴ばっかりだな! そもそも誰のせいでこんな――」


「あっ、深町」


沸騰しだした深町先輩を、怪しい笑顔を浮かべた國枝先輩が制止する。


「何でも一つ言う事聞く約束、忘れてないよね?」


深町先輩の顔がピクリと引きつった。

なんてったって命令される相手は悪魔と名の通った男なんだから。
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