虹色研究部 - ニジケン -
「お前今日からニョッキな」


「嫌ですよ! 絶対に嫌です!!」


「それぐらいの男子は、気になる女の子虐めちゃうからなー」


頬杖をつき、イヒッと歯を見せて笑う國枝先輩。


「そんな些細な情報、どこから調べたんですか?」


「俺のネットワークは企業秘密だよん」


冷ややかな目をした私を見た國枝先輩は、語尾にハートマークでも付きそうな甘えた返事をして誤魔化してきた。

体育大会の時はリレーを放ったらかしてまで私を助けに来てくれて、感動したし少しカッコイイなんてときめいたのに……。


「あき。そんなに気になるなら行くか?」


蘭先輩の言葉に滝口先輩は俯いてしまう。
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