虹色研究部 - ニジケン -
再び蘭先輩と滝口先輩の元に戻った和田先輩は、皆と肩を並べて歩いて行く。
その足取りはポンッと弾むボールの様に軽いけれど、きっと彼女は、地面をしっかりと踏んで歩いている。
そんな凛とした彼女の背中に、自らの足でしゃんと立つ、気高い向日葵を見た。
「國枝先輩。私達も帰りましょう」
私の呼びかけに微笑みを返した國枝先輩は、呆ける野々花さんの手を取り、ゆっくりと立ち上がらせた。
そしてこちらに向き直ると、地面に落としていた視線を私のつま先から顔までゆっくりと流していく。
ようやく視線が絡むと、首を傾げてニッコリと笑った。
女子の格好をしているのに、ドキッと胸が高鳴るのは、その姿の奥にある彼を透かして見ているからだ。
「皆が居たら、怖いものなんてないね」
その言葉に、私は微笑んで頷く。
すると彼は私の手を取り、初めて会ったあの日の様に、全速力で走り出した。
握られた手が温かくて、心地良い。
視線が絡み合った私達は、自然と笑いあった。
その足取りはポンッと弾むボールの様に軽いけれど、きっと彼女は、地面をしっかりと踏んで歩いている。
そんな凛とした彼女の背中に、自らの足でしゃんと立つ、気高い向日葵を見た。
「國枝先輩。私達も帰りましょう」
私の呼びかけに微笑みを返した國枝先輩は、呆ける野々花さんの手を取り、ゆっくりと立ち上がらせた。
そしてこちらに向き直ると、地面に落としていた視線を私のつま先から顔までゆっくりと流していく。
ようやく視線が絡むと、首を傾げてニッコリと笑った。
女子の格好をしているのに、ドキッと胸が高鳴るのは、その姿の奥にある彼を透かして見ているからだ。
「皆が居たら、怖いものなんてないね」
その言葉に、私は微笑んで頷く。
すると彼は私の手を取り、初めて会ったあの日の様に、全速力で走り出した。
握られた手が温かくて、心地良い。
視線が絡み合った私達は、自然と笑いあった。