虹色研究部 - ニジケン -
「――蘭。おじさん、帰っちゃったぞ」
國枝先輩が、真顔でポツリと呟いた。
しかし蘭先輩は全く動かない。気絶しているのだから当然だ。
「蘭ってば。気絶したフリはもういいよ。途中からずっと起きてたんでしょ?」
國枝先輩が再び蘭先輩の隣にしゃがみ込むと、ジャリッと砂の音が響き、静寂の空気が微かに緩んだ。
「……バレてたのかよ」
覚悟を決めた様に、蘭先輩がむくりと起き上がった。
恥ずかしそうに口を尖らせた蘭先輩を、國枝先輩はクスッと笑う。
「蘭、とってもいい顔だねー」
「うるせぇよ」
一喝する元気もないのか、妙に大人しい蘭先輩は、立ち上がると服の砂を払う。
「おめでとう、蘭。最高の誕生日プレゼントだったろ?」
首を傾げながら、両手を広げてニッコリと笑う國枝先輩。
「…………最悪」
蘭先輩は悔しさを滲ませながら國枝先輩を睨み付けると、プイッとそっぽを向いた。
國枝先輩が、真顔でポツリと呟いた。
しかし蘭先輩は全く動かない。気絶しているのだから当然だ。
「蘭ってば。気絶したフリはもういいよ。途中からずっと起きてたんでしょ?」
國枝先輩が再び蘭先輩の隣にしゃがみ込むと、ジャリッと砂の音が響き、静寂の空気が微かに緩んだ。
「……バレてたのかよ」
覚悟を決めた様に、蘭先輩がむくりと起き上がった。
恥ずかしそうに口を尖らせた蘭先輩を、國枝先輩はクスッと笑う。
「蘭、とってもいい顔だねー」
「うるせぇよ」
一喝する元気もないのか、妙に大人しい蘭先輩は、立ち上がると服の砂を払う。
「おめでとう、蘭。最高の誕生日プレゼントだったろ?」
首を傾げながら、両手を広げてニッコリと笑う國枝先輩。
「…………最悪」
蘭先輩は悔しさを滲ませながら國枝先輩を睨み付けると、プイッとそっぽを向いた。