虹色研究部 - ニジケン -
「ははは! 本当にいい顔だ」
國枝先輩は嬉しそうに、蘭先輩の頭をワシャワシャと撫でる。
その手を払いのけた蘭先輩は、尖らせていた口をそのままに、國枝先輩をジッ見つめた。
「……あ、ありがと……な」
聞き取るのがやっとの声で呟いた蘭先輩。
ぶっきらぼうだったが、その声色はいつもより少しだけ、優しかった。
「んっ? 聞こえないなー。もっと大きな声で言ってごらん!」
「ほれほれ」と蘭先輩に抱き付いた國枝先輩は、弾けんばかりの笑顔を見せた。
ふわりと舞う髪も、喜んで踊っているようだ。
「蘭、感謝しなさいよね! ここまで身体張ったんだから」
和田先輩も嬉しそうにニカッと笑うと、二人に駆け寄った。
「お前は楽しそうだったじゃねぇかよ」
「だって蘭ったらギャーギャー悲鳴上げるんだもーん! 面白かったー!」
「ぎゃははは!」っとからかいながら笑う和田先輩を、怒った蘭先輩が追い掛ける。
戻ってきたいつもの光景に、私はほっと胸を撫で下ろした。
國枝先輩は嬉しそうに、蘭先輩の頭をワシャワシャと撫でる。
その手を払いのけた蘭先輩は、尖らせていた口をそのままに、國枝先輩をジッ見つめた。
「……あ、ありがと……な」
聞き取るのがやっとの声で呟いた蘭先輩。
ぶっきらぼうだったが、その声色はいつもより少しだけ、優しかった。
「んっ? 聞こえないなー。もっと大きな声で言ってごらん!」
「ほれほれ」と蘭先輩に抱き付いた國枝先輩は、弾けんばかりの笑顔を見せた。
ふわりと舞う髪も、喜んで踊っているようだ。
「蘭、感謝しなさいよね! ここまで身体張ったんだから」
和田先輩も嬉しそうにニカッと笑うと、二人に駆け寄った。
「お前は楽しそうだったじゃねぇかよ」
「だって蘭ったらギャーギャー悲鳴上げるんだもーん! 面白かったー!」
「ぎゃははは!」っとからかいながら笑う和田先輩を、怒った蘭先輩が追い掛ける。
戻ってきたいつもの光景に、私はほっと胸を撫で下ろした。