虹色研究部 - ニジケン -
「乃季……あんたもうすっかりニジケン部員だね」


顔を上げた彼女の笑みは、ヒクヒクと引きつっている。


「褒め言葉だと思って受け取っておくよ」


「そうしておいて」


私がクスッと笑うと、彼女も吹き出す様に笑った。


「でもさ、カップルコンテストって一体何するんだろう?」


「そういえば一階の掲示板にチラシが貼ってあったよ。見に行く?」


頷いた私は、早速掲示板を見に行こうと立ち上がった。

すると担任は、パソコンに手を置いたまま、早くもコックリと居眠りを始めている。

私達は顔を見合わせて、苦笑いを浮かべた。
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