虹色研究部 - ニジケン -
「乃季ー!」
國枝先輩の大きな声が響く。
恐る恐るチラリと彼を見ると、私に向かってブンブンと大きく両手を振っている。
私は遠慮がちに小さく振り返すと、恥ずかしさが再びジワジワと込み上げて来た。
「紀香! 皆を連れて先に行ってて」
彼のそんな声が聞こえたかと思うと、すぐに和田先輩の「えー!」と、不満そうな声が耳に飛び込んできた。
すると國枝先輩は、和田先輩に何やら耳打ちをしている。
よくわからず私が首を傾げていると、和田先輩に背中をバチンッ!と叩かれた國枝先輩は、薄っすら笑みを浮かべながらこちらに走ってきた。
「――イテテテ。紀香の奴本気で叩くんだもんな……」
私の隣に並んだ彼は、ポンッと私の肩を軽く叩いた。
「お、お疲れ様です」
私は緊張から、震えた声で前を真っ直ぐ見つめたままそう呟いた。
すると隣から、クスッと柔らかい笑い声が聞こえる。
國枝先輩の大きな声が響く。
恐る恐るチラリと彼を見ると、私に向かってブンブンと大きく両手を振っている。
私は遠慮がちに小さく振り返すと、恥ずかしさが再びジワジワと込み上げて来た。
「紀香! 皆を連れて先に行ってて」
彼のそんな声が聞こえたかと思うと、すぐに和田先輩の「えー!」と、不満そうな声が耳に飛び込んできた。
すると國枝先輩は、和田先輩に何やら耳打ちをしている。
よくわからず私が首を傾げていると、和田先輩に背中をバチンッ!と叩かれた國枝先輩は、薄っすら笑みを浮かべながらこちらに走ってきた。
「――イテテテ。紀香の奴本気で叩くんだもんな……」
私の隣に並んだ彼は、ポンッと私の肩を軽く叩いた。
「お、お疲れ様です」
私は緊張から、震えた声で前を真っ直ぐ見つめたままそう呟いた。
すると隣から、クスッと柔らかい笑い声が聞こえる。