虹色研究部 - ニジケン -
「あっ、蘭先輩! 終わったみたいですよ。体育館から人が出て来てます!」
ぞろぞろと流れていく人影を確認して、私は蘭先輩の袖を掴むと、テーブルに敷いた白いクロスの中に隠れてしゃがみ込む。
「……これ、本当にやるのか?」
薄暗いクロスの中で、蘭先輩のため息混じりな声が響く。
不満気な彼の方に振り向くと、肩が軽くぶつかってしまった。
「わぁ! ご、ごめんなさい」
蘭先輩の綺麗過ぎる仏頂面が目の前にあって、私は堪らず視線を逸らす。
「でも皆、きっと驚きますよ!」
「そうか? 小学生じゃないんだから……」
驚く三人を想像してニヤつく私を、蘭先輩は冷めた目で見つめた。
彼は大きな身体を、窮屈そうに縮こめている。
「……あっ、来るぞ。足音がする」
蘭先輩の言葉にゴクリと息を飲んだその時、ガチャッと扉が開く音がする。
私達はクロスを捲り上げて同時に勢い良く飛び出し、持っていたクラッカーの紐を引いた。
パァンッ!と乾いた音が響き、中から色とりどりの紙吹雪が飛び出す。
舞う紙吹雪の向こう側に、驚いて目を丸くさせる國枝先輩の顔が覗いていた。
ぞろぞろと流れていく人影を確認して、私は蘭先輩の袖を掴むと、テーブルに敷いた白いクロスの中に隠れてしゃがみ込む。
「……これ、本当にやるのか?」
薄暗いクロスの中で、蘭先輩のため息混じりな声が響く。
不満気な彼の方に振り向くと、肩が軽くぶつかってしまった。
「わぁ! ご、ごめんなさい」
蘭先輩の綺麗過ぎる仏頂面が目の前にあって、私は堪らず視線を逸らす。
「でも皆、きっと驚きますよ!」
「そうか? 小学生じゃないんだから……」
驚く三人を想像してニヤつく私を、蘭先輩は冷めた目で見つめた。
彼は大きな身体を、窮屈そうに縮こめている。
「……あっ、来るぞ。足音がする」
蘭先輩の言葉にゴクリと息を飲んだその時、ガチャッと扉が開く音がする。
私達はクロスを捲り上げて同時に勢い良く飛び出し、持っていたクラッカーの紐を引いた。
パァンッ!と乾いた音が響き、中から色とりどりの紙吹雪が飛び出す。
舞う紙吹雪の向こう側に、驚いて目を丸くさせる國枝先輩の顔が覗いていた。