虹色研究部 - ニジケン -
「だけど何で私が目を付けられたんだろう。他にも新入生はいっぱいいるのに」


ニジケン部員全員に会ってみても、面識のある人は居なかったし。


「昨日はシックスセンスって言い張ってたから、本当にただの第六感なのかな? だとしたらかなり傍迷惑な先輩だよねー」


寝不足で怒る気にもなれない私は、トミーの言葉に苦笑いを浮かべることしか出来なかった。


「それにしても、ニジケンの牽制のされ方ってやっぱり異常だよね」


トミーの言葉に私は、コクン、と頷く。
昨日は先輩や先生だけだったあの異常行動は、新入生の間にも広まりつつあるのだ。


「クラスの子達とも目が合わなくなってきちゃった。ヒソヒソ何か言われてるみたいだし」


そう言ってため息をつくと、「あの……」と、前の席から震えた声で話しかけられる。
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