虹色研究部 - ニジケン -
一年生がぎゅうぎゅうに詰められた体育館は、興奮した生徒達の熱気で賑わっていた。

進行役の男子生徒が二人、壇上に登場する。
揺れるネクタイの色は青。彼等は三年生のようだ。
この学校では学年別にネクタイが色分けされている。私達一年生は赤、二年生は緑だ。

彼等の登場で、体育館の空気は途端にぎゅっと引き締まった。


しかし、野球部、バスケ部、サッカー部など、メジャーな部活動の登場すると、体育館はまたすぐに熱気を取り戻す。

次々と披露される派手なパフォーマンスに、新入生からは割れんばかりの拍手が起こった。


「乃季! さっきのサッカー部のリフティングシュート凄かったねー!」


「そうだね」


興奮した様子のトミーは、うさぎのように飛び跳ねる。
爽やかなサッカー部のキャプテンの登場で、女子生徒の盛り上がりはピークに達していた。

サッカー部のマネージャーはすごい倍率になりそうだな。


その後も、ホッケー部から手芸部まで、ありとあらゆるジャンルの部活が登場し、私もトミーも、食い入る様に壇上を見つめていた。
< 7 / 357 >

この作品をシェア

pagetop