虹色研究部 - ニジケン -
「えー。最後は……虹色研究部のご紹介です」
それまでのテンションから一転、進行役の二人は急にソワソワし始めた。細められた目は何かに怯えるように、右往左往している。
新入生の私達も彼等の異変に気付き、体育館にはざわめきが起き始める。
『虹色研究部』?
一体、何を研究している部なんだろう。
科学部か何かだろうか、と色々想像していると、壇上には四人の生徒が上がってきた。
男子三人の後に、女子一人が続いて歩く。
遠くてよく見えないが、他の部のようにユニホームを着ているわけでもなければ、特別な道具なども握られていない。
やがて壇上の中央で歩みを止めると、先頭を歩いていた茶髪の男子生徒がマイクを握った。
「新入生の皆さんこんにちは。虹色研究部、部長の國枝 燈(くにえだ あかり)です」
よく通る声と共に、にこやかな笑みが作られた。すると……
「あの人めっちゃカッコ良くない!?」
「その隣の人も素敵なんだけど!」
女子達は次々と黄色い声を上げ、壇上に恍惚の目を向けている。
対して私は、皆とは違う理由でその容姿に見入っていた。
それまでのテンションから一転、進行役の二人は急にソワソワし始めた。細められた目は何かに怯えるように、右往左往している。
新入生の私達も彼等の異変に気付き、体育館にはざわめきが起き始める。
『虹色研究部』?
一体、何を研究している部なんだろう。
科学部か何かだろうか、と色々想像していると、壇上には四人の生徒が上がってきた。
男子三人の後に、女子一人が続いて歩く。
遠くてよく見えないが、他の部のようにユニホームを着ているわけでもなければ、特別な道具なども握られていない。
やがて壇上の中央で歩みを止めると、先頭を歩いていた茶髪の男子生徒がマイクを握った。
「新入生の皆さんこんにちは。虹色研究部、部長の國枝 燈(くにえだ あかり)です」
よく通る声と共に、にこやかな笑みが作られた。すると……
「あの人めっちゃカッコ良くない!?」
「その隣の人も素敵なんだけど!」
女子達は次々と黄色い声を上げ、壇上に恍惚の目を向けている。
対して私は、皆とは違う理由でその容姿に見入っていた。