拝啓、「俺」様
あれから数日、早川は遅刻はしなかったものの、ギリギリの時間に入ってくる。
そのせいか、決まって窓際一番後ろのクーラーの真下の席に座っていた。
「チビ!次の答えは?」
最近気づいた。
栗りんは早川を気に入ってる。
「早川さん、何で理数科じゃないの?」
周りからは当然のような疑問が毎日のように聞こえる。
それともう一つ。毎日のようにあることは
「チビ!」
「えっ?えー…」
「大問4のベクトル」
ぼーっとしている早川にどこを解いているのか教えるのが俺の仕事になってきている。
そしてその度に終わるとあの幼さの残る笑顔で「ありがと!」と言ってくる。
それが日課のように定着してしまっていた。
そのせいか、決まって窓際一番後ろのクーラーの真下の席に座っていた。
「チビ!次の答えは?」
最近気づいた。
栗りんは早川を気に入ってる。
「早川さん、何で理数科じゃないの?」
周りからは当然のような疑問が毎日のように聞こえる。
それともう一つ。毎日のようにあることは
「チビ!」
「えっ?えー…」
「大問4のベクトル」
ぼーっとしている早川にどこを解いているのか教えるのが俺の仕事になってきている。
そしてその度に終わるとあの幼さの残る笑顔で「ありがと!」と言ってくる。
それが日課のように定着してしまっていた。