彼女の教室
「貴方って…」
ギュッ。反射的に目が閉じる。また、つまらないって、批判される…
「私と同じ考えなのね。運命を感じるわ。またお話ししましょ。そういえば、如月明日香。」
「如月…?」
「私の名前です。」

明日香さん。
私も運命を感じたの。貴方に。また話せるといいなーーーーー。

はぁ。嫌だなぁ。ユウツウ…明日香さんとお話したい…
ガラリと2-1のドアを開ける。
先生は来ていない。ざわざわ。まだうるさい。
「うるさいぞ、ホームルーム始めるから静かにせぇ。」
熱血野郎と言われる玉田先生が来る。一斉に静まり返るからここがまた怖いんだけど。
「季節外れの転校生が来るぞ。それも、かなりの美人。」
「えー、せんせーそんな目で見てるのぉ?」
クラスの一軍女子、浜田美里が大声で言う。
「バカ、赤点にするぞ」と、しかめっ面で美里に向かって怒る玉田先生。
これがまた鉄板系のネタ。
「如月明日香と言います。与野木中学から父の転勤で越してきました。皆さんと仲良くなりたいです。よろしくお願いいたします。」
礼儀正しく挨拶。またもや人気者…になるのかな。転校生は大体いい子だからすぐに、人気者になる。いいな…
「あっ!」
< 2 / 5 >

この作品をシェア

pagetop