鈍感幼馴染みとマイナスからの恋
「麻耶ちゃん~、いらっしゃい。ご飯食べてく?」
「はい!!いただきます!」
……車も無かったし、まだ帰ってきてない…。
「日向、鍋見てて。吹きこぼす前に、火を止めてね」
「んー」
「奏未ちゃん、あたしもなんか手伝う!」
奏未っていうのは俺の母さんのことで、
昔から麻耶は母さんを奏未ちゃん、って呼んでる。
「麻耶ちゃん、部活見学してきたの?」
「え、どうして分かるの?」
「ふふ、なんかね、体育館のにおいがする。日向からも。どこ見に行ったの?」
「ハンドボール部。日向と二人で、入部決めたの」
……麻耶が家に来る度思うけど、
あんたら友達かよ。