※小悪魔男子が可愛すぎて困る!
ぜ、全敗……。
なんという屈辱…。
ぐはっ…これがお主の力か…!
というか、心なしか親友の時より「うん」返答が早くなってた気がするのですが?
「ごめんね希望ちゃん。琉李、親友も彼女も俺だけだって」
「うぇええええ!?そ、そうだったんですか?」
「そうそう。だから、ごめんね希望ちゃん」
「……諦められないので考えておきます。色々、お世話になりました」
あまりのショックに、肩を落として奈々ちゃんのところへ向う。
「やばい…。あの子可愛いね琉李。ま…、マジやべぇ…、ジワる」
クスクスと笑う玲くんの声は、周りの音がフェイドアウトされている今の私にはとどかない。
「奈々ちゃーん!結城くんが、結城くんが…。玲くんに取られたー!」
「よしよし。いい子だいい子だ。で、なんて言ってたの?」
抱きつく私の頭をポンポンしながら聞いてくる。
「親友だって…。玲くんの彼女なんだって、結城くん…」
「親友は分かるけど、彼女って何よ?あんた、遊ばれて帰ってきたのね。彼女の訳ないでしょ」