※小悪魔男子が可愛すぎて困る!


え?



状況が分からなくて固まる私。



「それ、いらなかったら捨ててね。何が欲しいか分からなかったから一緒に行ったのにキミ、これ欲しいとか言わないんだもん」



欲しい?



プレゼント?



やっと我に返り、急いでスマホを鏡がわりにして見てみる。



そこには、さっきまでなかったはずの可愛いヘアピンがついていた。



「...可愛い!!ありがとう!大切にするね!でも、なんで私の誕生日知ってるの?!」



「この前、楠木さん(奈々ちゃん)がわざとらしく言ってきたんだよ。じゃあ、またね。足、お大事に」



「うん!ありがとー!結城くん大好きだよっ!バイバーイ」



私が大きく手を振ると、結城くんも手を振ってくれた。



たったそれだけで嬉しくなってしまう。



結城くんが見えなくなった後も、家の前に立ち尽くす。



私は、薄暗い夜の中、センスのいい可愛いヘアピンを見つめてニヤけてる変質者であった.........。





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