※小悪魔男子が可愛すぎて困る！

そう言い終えると、右手で器用にドリブルを始めた。



そして...


左に重心を傾け、同時にボールも左手に持ち替えた。



｢はっ、左だろ｣



結城くんの意図に気がついたのか、イカついお兄さんの一人が左を守り、もう一人のお兄さんが横からボールを奪おうとした。



取られるっ！



そう思いドキドキしながら見ていると、結城くんがクスッと笑った。



｢さすがだね｣



まるでその瞬間を待っていたかのように、結城くんの左に傾いていた重心が、瞬時に右へと変わり2人いっぺんに抜いた。



さっきより速い...



そして、彼の放ったボールが宙に舞いゴールへと吸い込まれていった。



かっこいい。



かっこよすぎて、もう目が離せない。



｢ナイスシュート｣



玲くんとハイタッチをかわす結城くんは、少しだけ嬉しそうな表情をしている。