※小悪魔男子が可愛すぎて困る!


「大丈夫だよ!もう、奈々ちゃん心配性なんだからぁ。ほーらっ、バイト頑張ってね!」



「...行く行く。行くから押さないで。じゃあ私、ほんとにバイト先向かっちゃうけど、何かあったら電話でもなんでもしてきていいからね」



無理やりバイト先に向かわせようとする私に、渋々従う奈々ちゃん。



「うん!ありがとう。奈々ちゃんバイバーイ!」



「...バイバイ」



あまり納得がいかない様子だったが、ようやくバイト先へ向かってくれてホッとする。



ふぅ...、よかった。



なんて思いながら、何気なく窓側へ行きあの人の机に触れる。



「結城くん...」



なんて...小さく呟きながら、結城くんの席に腰をかけた。



誰も居なくなった教室は、なぜだろう。



...失恋の悲しみを煽ってくる。





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