※小悪魔男子が可愛すぎて困る!


「都合のいい耳だね。ってか、やべ。喋りすぎた。琉李に怒られたら希望ちゃんのせいにしておくね」



「やめて下さい。ただでさえ今、怒らせちゃってるんですから」



これ以上怒らせてしまったら、嫌われるどころの話じゃない。



橘ワールドが滅びるどころか、消滅してしまう。



私にとってこれ程一大事なこと(本題)を忘れていたのか、玲くんは「あ、そうだった」という顔をした。



忘れてたんですか?


忘れてたんですね……。



私がこんなに悩んでるっていうのに。



「それで、希望ちゃん一体何言って怒らせたの?」



「それが分かれば、相談なんかしませんよ」



「んー、じゃあさ、なんて言った後怒った?」



なんて言った後って……



「『今の結城くんの方がいいです』って言ったあたりから?」



「うん。それだねそれ。琉李の素顔見たあとに言ったんでしょ?」



「はい、まぁ…」



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