※小悪魔男子が可愛すぎて困る!
私の頭の中は、玲くんにキスされた事でいっぱいいっぱいで、放心状態になっている。
情けないけど、全然そういうのに慣れてないせいで今だに、周りからの声や音なんかは、フェイドアウトされている。
「あ、のんちゃん固まっちゃった。やば、ごめん。ちょっとやりすぎたかも。えーっと...じゃあ俺、とりあえず琉李の誤解といてくるから、待ってて!」
そう言うと玲くんは、走って教室を出ていってしまった。
そして...残された私は、右手でおでこに触れ1人教室で固まったまま、大仏のようにずっと座っていた。
まだ、おでこに微かに残る感触にキスされたのだと、改めて実感し、顔が赤くなったのがわかった――…。