※小悪魔男子が可愛すぎて困る!


そう思い、もう一度謝ろうとした時、俺よりも早く琉李が口を開いた。



「ねぇ、なんでしなかったの?キス」



怒っているのかと思いきや、とんでもない発言をした琉李に思わず固まってしまう。



「え?」



な、なんで...って。



「好きなんでしょ?橘のこと」



「うーん。まぁ好きだけど、友達として大切な子ってぐらいかな。だから、キスもフリで十分でしょ?単なるイタズラで、のんちゃんと琉李に嫌われたくないしね」



できるだけ、平然に答えたつもりだ。



内心焦ってるけど、そんなの琉李にバレるわけにはいかない。



...俺は、この2人の恋を絶対に邪魔したくはない。



「...玲見てれば分かるよ。本当は気づいてるんでしょ?橘への気持ち」



でも...ずっと一緒にいる琉李には、やっぱり敵わないんだ。




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