※小悪魔男子が可愛すぎて困る!
少なくとも、俺は知ってるよ。
のんちゃんが琉李に見せる笑顔も行動も、全てに好きが溢れている。
いつも、一生懸命に気持ちを伝えてくる。
そんな琉李のことが大好きなのんちゃんに、俺は恋をしたんだ。
「.....」
長い前髪のせいで、琉李の表情は見えない。
ただ、若干見える左の頬は痛々しく腫れ上がっていた。
「...って、うわぁあああごめん。痛かったでしょ」
それを見て俺は、ようやく自分が琉李を殴ったことに気がつく。
これはやばいと思い、殴られる覚悟で慌てて近づくと……
「.....クスッ」
琉李は俺の予想を反してクスクスと笑い出した。
「え?あの...、ごめん」
「フッ.....焦りすぎ。今のは殴られて当然だよ。玲が橘のこと、本気で好きなのが分かった」
まっすぐと俺の方を見ながら微笑む。