※小悪魔男子が可愛すぎて困る!


珍しく空いている、結城くんの席を見る。



玲くんがくれたせっかくのチャンスを逃した私は、結局タイミングが分からず、結城くんに話しかけに行く勇気が出なかった。



あーあ、会いたいなぁ。



話したいなぁ。



「あんた達、まだケンカしてたの?理由は分からないけど、早く仲直りしなさい?じゃないと、もう明日から冬休みよ」



奈々ちゃんには、あの翌日に物凄い形相で問い詰められて、結城くんとケンカしてしまったとだけ話してある。



はぁ、そうだよ…



さっき修了式が終わって次のLHRでもう冬休みになっちゃうよ...。



いつもなら嬉しいはずなのに...



とても複雑な気分。



「ていうか、奈々ちゃん!きょ、今日何日?」



重大なことに気がつき、勢いよく立ち上がる。



「え?12月24日だけど」



何事もなく平然と答える奈々ちゃん。



「そうだよ!24日だよ?何の日か分かってる?」



「クリスマスイブでしょ?それがどうしたのよ」



< 303 / 405 >

この作品をシェア

pagetop