※小悪魔男子が可愛すぎて困る!
珍しく空いている、結城くんの席を見る。
玲くんがくれたせっかくのチャンスを逃した私は、結局タイミングが分からず、結城くんに話しかけに行く勇気が出なかった。
あーあ、会いたいなぁ。
話したいなぁ。
「あんた達、まだケンカしてたの?理由は分からないけど、早く仲直りしなさい?じゃないと、もう明日から冬休みよ」
奈々ちゃんには、あの翌日に物凄い形相で問い詰められて、結城くんとケンカしてしまったとだけ話してある。
はぁ、そうだよ…
さっき修了式が終わって次のLHRでもう冬休みになっちゃうよ...。
いつもなら嬉しいはずなのに...
とても複雑な気分。
「ていうか、奈々ちゃん!きょ、今日何日?」
重大なことに気がつき、勢いよく立ち上がる。
「え?12月24日だけど」
何事もなく平然と答える奈々ちゃん。
「そうだよ!24日だよ?何の日か分かってる?」
「クリスマスイブでしょ?それがどうしたのよ」