※小悪魔男子が可愛すぎて困る!
私と同様に驚いた表情を見せた雨宮くんの言葉も聞かず、いつもよりすごく低い声で雨宮くんの言葉を遮る。
相当怒っているのが、声で分かる。
雨宮くんもそれに気づいたのか、チッと舌打ちをして私の上から下りた。
「はぁ、面白くねぇな。本当気に食わねぇ。だから、嫌いなんだよお前」
「奇遇だね。それは、俺もだよ。昔からずっと、俺からなんでも奪おうとしてくるところとか心底イラつくんだよね」
「嫌いだから奪おうとして何がわりぃんだよ。つか、奪われる方がいけないんだろ」
挑発的な雨宮くんに、結城くんは少しずつ近づき、クスッと笑った。
「...それもそうだね。でも...、この子は絶対に渡さない」
「...っ?!」
ふたりの会話に入れず、無言でベッドに座っていると、近づいてきた結城くんにそっと腕を引かれた。