※小悪魔男子が可愛すぎて困る!
୨୧Secret.2୨୧
だって好きだもん!
放課後の校内はほとんどの人が帰っていて、聞こえるのは部活をやっている人たちの声と、私が廊下を走る音だけ…。
はやく、早く伝えたい。
私が思ってること、全部全部伝えたい!
「ゆ、結城くんっ!」
ガラガラッ、と勢いよくドアを開ける。
あ、あれ?
勢いよく飛び込んたのはいいけど、肝心の結城くんが見当たらない。
図書室の利用時間が終わっている為、司書さんの姿はない。
「ゆ、結城琉李くんはいらっしゃいますかー?」
少しずつ図書室に足を踏み入れながら、控えめに言う。
静かな空間で響く私の声。
やっぱりもう帰っちゃったのかな?
「ゆう……っ!」
諦めきれなくてもう一度言いかけた時、私は慌てて口をおさえた。
み、……見つけた。
一番奥の窓側の離れた席。
机に突っ伏しているから顔は見なくても、結城くんだってすぐ分かる。