※小悪魔男子が可愛すぎて困る!
我慢しているだけで多分、本当は相当辛いんだと思う……。
「おやすみなさい」
そんな結城くんを起こさないように小さく声をかけ、一旦家に電話をするために結城くんの部屋を出る。
な、なんて言おう……。
数分迷った末、嘘をつくことが出来ず正直に結城くんが熱があって…と事情をお母さんに説明すると、意外にもすんなり許可がおりた。
無事電話も終えて一息つき、もう一度結城くんの部屋に静かに入る。
そして、言われたとおりクローゼットを物色して服を探し始めた。
「えへへっ…、いい匂い。うーん、でも少し大きいかな?」
上はワンピースみたいで、全然大丈夫だけど、さすがに下は胴回りといい、足が短い私には大きそう。
「まぁ、パーカーだけでいっか」と独り言を呟いきながら、少し大きめの黒のパーカーだけ借りて部屋を出る。
それから、起こさないように静かに階段を降りて、来る前に買ってきた物を冷蔵庫に入れた後、脱衣所へと向かった――…。