※小悪魔男子が可愛すぎて困る!
「……」
奪っといてこんなこと言うのもだけど、誰だって友達に好きな人奪われたらいい気はしないでしょ、普通。
だから俺は、玲とこうやって話資格も返す言葉もない。
何も言えずに黙っていると、もう耐えきれない…と言った笑い声が沈黙を破った。
『あははっ…はは……。た、確かにのんちゃんのことは好きだけど、それと同じくらい琉李のことも大好きなんだよ。だから、二人には幸せになって欲しかった……。べ、別に、琉李が心配することねぇよ』
だけど、笑いの混じったその声は、電話越しでも分かるくらい震えていた。
本当、どんだけお人好しなの?
でも…そんなところも含めて俺も好きなんだ。
だから、何年も一緒にいる。
なんて、本人には絶対言わないけど。
「ばか」
卑怯で逃げるようだけど、俺が今出来ること……