※小悪魔男子が可愛すぎて困る!


覆いかぶさっているため、できるだけ体重をかけないように、抱きしめる力を強くする。



「ねぇねぇ、結城くん」



「なに?」



「…キスして欲しいなぁ」



耳を疑うような誘いに、一旦離れる。



我慢出来ないって言ったばっかりなのに、いくら何でも煽りすぎでしょ?



「酔ってるの?俺、一応風邪ひいてるんだけど」



「うつってもいいもん!したいの!」



顔をほんのり赤らめながら、目を潤ませて見つめてくる。



完全にまだ酔いが覚めてない。



正直…、酔ってるとはいえ、彼女からの誘いを断るのは気が引ける。



ていうか、キスで止められる自信が無い。



こんな時大人の男なら、キスの一つなんて簡単にして彼女を満足させてあげるんだろうけど



クスッ…俺もまだまだ子どもだね…。



自分の不甲斐なさに呆れながらも、心配そうな表情を見せる彼女にゆっくり顔を近づける。






ーーーーーちゅ




< 383 / 405 >

この作品をシェア

pagetop