※小悪魔男子が可愛すぎて困る!
しかも、なぜかいつものウィッグはしておらずメガネだけをかけている。
ほんの少しだけ乱れた髪と呼吸で走ってきてくれたんだと悟る。
その嬉しさからなのか、安心したからなのか…目頭に涙が溜まっていくのが分かった。
「え…。あ、あの…」
いつもと違う髪型に結城くんだと気づいていないのか、睨まれているにも関わらず手を掴まれたことに顔を赤くさせる愛菜ちゃん。
「何してるのか聞いてるんだけど?」
「な、何もしてないよ。ただ、そこの性格ブスが嘘ついてたからちょっと本心を聞いてたの」
ドスの効いた結城くんの声にさすがに恐怖を感じたのか、結城くんから1歩離れて答える。
「へぇ、ちょっと…ね。3対1って卑怯だと思わないの?大勢で言いよって、挙句の果てに手まで出そうとするなんてそっちの方がよっぽど性格ブスだと思うんだけど」