※小悪魔男子が可愛すぎて困る!
「今回は良かったけどあんたほんと、次なにされるか分からないわよ。結城も結城よ!何も言い返さないから、言われるんじゃない!」
私だけでなく、なぜか怒られてる結城くんに更にはてなマークが増殖していく。
「奈々ちゃん、ごめんね?」
「まったく…。何も分かってないでしょ?とりあえず、移動するよ」
あ、そうだった。
次移動教室なんだっけ?
「まって、準備するか……いてっ!」
急いで準備しようとしてるのに、何かに滑って転んでしまった。
だ、誰だよ!
こんな所に紙おいた奴!
結城くんの前で転んじゃったじゃんか。
まぁ、幸い見てなかったみたいだけども…
仕返しにと紙を踏み潰していると、奈々ちゃんからお怒りの声がとんだ。
「のんだけだよ、そんなので転ぶの。来ないなら、置いてくよ」
「ま、まっ……」
______ドン
いてて、またしても同じ罠に引っかかった。
今度は、踏み潰した仕返しか!
お主、なかなかやるな。
「……クスッ」
ひとりで感心していると、聞こえるか聞こえないかくらいの声が、私の耳に届いた。
え?今のって…。