※小悪魔男子が可愛すぎて困る!
「結城ってね、あんたは知らないと思うけど、一部の女子から『地味男』とか言われて無視されてるのよ。結城が言い返さないのをいいことにね」
「え…なんで?」
ドカーンと頭に重い石を受けた衝撃がおこる。
意味が分からない...。
「だから間に受けるなって!それに、一部の女子だけよ。全員じゃないわ。それになんだか……」
あいつには裏がありそうな気がする、と呟く奈々ちゃん。
「え?裏?結城くんに?」
「あ、いやこっちの話よ。とにかく、のんが結城がいいって言うなら、私は何も言わないわ。もちろん何かあってものんの味方よ」
じわっと目に涙が浮かんでくる。
「ぐずっ…奈々ちゃーん。わだじ…も何かあひゃっら…奈々ちゃんのみ…、みがだだよ」
「はいはい、何言ってるか分からないから。とりあえず、鼻水吹いて。あ、のん。あれ見て」
奈々ちゃんがくれたティッシュで、鼻水をちーんしてると突然興味津々に指を指した奈々ちゃん。
「うん?どうじだの?」
奈々ちゃんの指さす方向には、結城くんと……
「神崎くん?」
そこには隣のクラスの神崎 玲くん。
「そうそう。神崎。おかしいと思わない?あの2人」
おかしい?
いつもの事だよね?
神崎くんがクラスに来て、結城くんと仲良く話してるの。
「いえ、特に何も」