※小悪魔男子が可愛すぎて困る!
「だから、噂がなくなるまで近づかない方いいのかなって...。また変な噂たてられちゃうかもしれないし」
「"とうとうあの結城も橘に惚れた"ってやつでしょ?ここ1週間、確かにすごいよね」
「は、はい」
まるで他人事のようにいう結城くん。
声のトーンはいつもと変わらない気がするけど...。
やっぱり、怒ってるかな?
私はベンチの前に俯いて立ってる為、結城くんの顔が見えない。
その前に、怖くて顔が見れないよ...。
「登校拒否になるかもね、俺」
え...?
「それは嫌だよ!」
結城くんの言葉に反応して慌てて顔を上げる。
「あ、やっと見た」
その表情はとても怒ってるようには見えず、むしろ穏やかなような気がする。