※小悪魔男子が可愛すぎて困る!
不謹慎だけど、結城くんが私の事考えててくれてたって思うだけで、胸がドキドキする。
「うそぉ...」
「ほんとほんと。内緒だよ?」
と、ウィンクをしながら、唇の前に人差し指を立ててシーッとする仕草をする。
そして、コクンコクンと高速で頷く私を見て満足げ笑った。
「ねぇ...どうせまた、玲が余計なこと言ったんでしょ?」
嬉しさに浸っていると、結城くんの呆れたような声が私の耳に届いた。
その声に自然と緩む口元を、慌てて両手でおさえて隠す。
「ん?べつにー?俺は希望ちゃんが頑張れるようにおまじないかけただけだよ。さて、俺は寝るから帰る時起こしてね」
それだけ言い残し、広げてあるノートと教科書を閉じて場所を作ると、机に突っ伏してしまった玲くん。
そして、30秒も立たないうちに、スースーと規則正しい寝息が聞こえてきた。
ね、寝るの早っ!
いや、早すぎだよ!