ドS王子と平凡少女
私が席に着くと隣の男子は寝ていた。
仲良くなれるかなぁ……
早くお話したいな。
もしかしたら恋しちゃったりしてっ!
いやいやいや、私には先輩がいるし。
「おーい、席付けー。」
私がそんなことを考えていると先生が入ってきた。
「このクラスを受け持つことになった川井純一郎だ。よろしくな。
じゃあお前らも軽く自己紹介しろ。」
先生がそう言うと、廊下側の一番前から順番に挨拶し始めた。
どんどん進んでいき、私の隣の席の男子に順番が回ってきた。
「隣の奴、起こしてやってくれ」
先生はため息を吐きながら言った。
隣の奴って私?
いや、私しかいないか……。
……しょうがない。
「あ、あのー」
起きない……
「起きてー」
少し肩を揺すってみた。