ドS王子と平凡少女


「ナ、何ノ事デスカ?」


「とぼけんじゃねぞ。」


だって、そんな鬼の形相で言われたらとぼけたくもなるよ!


「こっち向け!」


榊くんはそう怒鳴ると私の顎を掴み、自分
の方へ向かせた。


「よく聞け。

お前は今日から、俺の犬だ!」


「はぁぁぁぁあ!?」


「わかったな?」


「な、なんで私が!

そもそも私は犬なんかじゃなくて、人間だし!」


「グチグチ言ってねぇで、ワンって鳴け!」


「嫌だ!絶対言わない!!」


何でこいつなんかの犬になんなきゃいけない訳!?

そんなの絶対に嫌!


「そこの二人静かにしろー」


「す、すいません。」



なんで私が謝らなきゃならないのよ!


悪いのはこいつなのに!




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