ドS王子と平凡少女
「早百合ちゃーん。お願い!」
「嫌だ。」
「お願い!!」
「絶対に嫌だ。」
帰り道、私達はこのやりとりをずっと繰り返していた。
なぜかって?
事の発端は数分前に遡る。
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「早百合ちゃん今日ね、私のお気に入りのケーキ屋さんの新作のスイーツが発売される日なの!
だから……一緒に買いに行こ!」
「嫌だ。」
「なんでー!」
「あんたね、毎日毎日スイーツばっか食って、甘党にも程があるでしょ!」
「毎日じゃないもん……」
「それでもあんたは食べ過ぎ!」
「だって……」
昔から甘いものは大好きだった。
誕生日にはホールケーキを一人で半分食べちゃってたし。