ドS王子と平凡少女
「おいお前!聞いてんのか?」
「えっ?……あっはい!」
やばい……見とれてた。
「お前、ふざけんなよ。」
「まぁまぁ、そんな怒るなって。
君もごめんね。今こいつ機嫌悪いんだ。」
「い、いいえ。」
イケメンの後ろからまたもやイケメンが出てきた。
少し明るめのくるみ色の髪に、優しそうな目もと。
うわぁ……この人もかっこいい……。
「あ゙?何だこれ。」
もう一人のイケメンに見惚れていると、黒髪イケメンが何かを拾い上げた。
「あっ!返してください!」
黒髪イケメンが拾い上げたのは先輩にあげるはずのチョコだった。
きっとぶつかった拍子に落としちゃったんだ。