イケメン副社長にほだされました
「映画とかドライブとかそんな普通のデートがしたかった。
最初に連れて行ってもらったおいしい日本食屋さんにも、もう一度行きたい。」
「ああ、全部連れて行く。
だから、これからもお前の側に居てもいいか?」
一度離れて、お互いの顔を見つめあう。
そんなの、答えは分かってるはずなのに。
もう声が出てこなくて、でも伝えたくて必死で頷いた。
涙であんまり真司の顔は見えなかったけど、真司の顔がどんどん近づいてくるのが分かって目を閉じる。
重なり合うまであと数ミリ。
「あっ。」
まだ解決してないことがあったことに気づき、慌てて真司の胸板を押した。