イケメン副社長にほだされました
高級そうなスーツを着こなして、颯爽とこの会社を歩く彼に、憧れる女子社員は私だけではなかった。
「大塚さん、おはよう。」
低く響くその声で私の名前を呼ぶのは、彼。
当時も受付嬢をしていた私は、皆が憧れる彼と話すことができる、この会社では珍しい女子社員。
といっても、会話らしい会話はしたことない。
アポの確認などが主。
それがじれったくも感じると同時に優越感も感じていた。
そんな水曜日が私は楽しみで、そんな楽しみがあるからこそ、仕事も頑張れていた。