イケメン副社長にほだされました
番外編。
「うーん、24度。もうちょっと、お湯いれて。あ、そこ。完璧。」
「次は?」
「これ入れて。」
温度計の針がぴたりと25度で止まった。
着ているTシャツの裾を濡らしてしまっている意外と不器用な真司にカルキ抜きを渡す。
このカルキ抜きは、一本で色々な効果がある優れもので長年愛用しているものだ。
バケツの水が太陽に反射してきらきらと輝いている。
今日は、久しぶりに快晴となった土曜日の昼下がり。
最近仕事が落ち着いて、少しは土日にゆっくりできるようになった真司が いきなり水槽の水替えをしたいと言い出した。
普段は私がやっているのを見ているだけなのに。