イケメン副社長にほだされました


あれから真司は、忙しい合間を縫っていろんなところに連れて行ってくれた。


仕事帰りに映画も観たし、一緒に買い物をしたり。

あと、一番最初にいった日本食屋さんにも連れて行ってくれた。


来年のお正月には、温泉旅行にでも行こうかと二人で早くも計画中だ。


後片付けまでちゃんと手伝ってくれる真司に感謝しながら魚たちを眺めていると、洗い終わったポンプとバケツを持った真司が現れたので受け取ってタオルで拭き取る。



「なあ沙耶香、頼みがあるんだけど。」

「なに?」


少し困ったような表情で言う真司に、不安を感じるものの、こうやって自分の欲しいものややりたいことをちゃんと言いあえる。


そういう関係になれたことが、心底嬉しい。



だけど、



「いやぁ、副社長。いつのまにこんなに美人な彼女捕まえてたんっすか〜。」



これはちょっと…。

断ればよかったと後悔せざるおえないな。

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