イケメン副社長にほだされました
気持ちの行く先。
「あんた、まだその男と続いてんの?」
「う、うん。」
ランチタイムで盛況しているカフェで、思いっきり私を睨んでいるのは大学時代の親友、花村 愛理だ。
愛理の会社と私の会社はとても近いのでときどきこうしてランチをするのだが、
「いい加減にしなさいよ。」
その度に真司との関係を怒られる。
「いい加減にしたいんだけど、なかなかね。」
「あんたがそうやって優柔不断だから、そんな男に付け入られるのよ。」
付け入られるって…。
愛理は本当に真司のことをよく思っていない。
それどころか、最低男という認識だ。