イケメン副社長にほだされました


「はーい。」

女の人の明るい声と共に扉が開いた。

そういえば、中津さんは外出してるかもしれないから女性の事務員に預けてくれって言っていた。


「すみません。那月製薬の大塚と申しますが、中津さんに頼まれていたものをお持ちしました。」

「あ!中津さんから聞いてます。
本当にすみません、うちの中津が。」


明らかにこの事務員さんの方が中津さんよりも年下なのに、何だか言い方がお母さんみたいで少し笑ってしまった。


「全然大丈夫です。中津さんによろしくお伝えください。」

「お手数をおかけしました。ありがとうございました。」

そう言って深々とお辞儀をした事務員さんに、私もお辞儀しplageを後にする。

< 79 / 148 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop