お面妖狐 〜覚醒妖狐と沖田総司〜 Ⅱ
予想通り
いい加減…。
『いい加減下ろしてくださいよ…』
「怪我してるんですから安静にしてください」
そう言われても…。
総司は人間の姿で、私は狐の姿。
狐の姿の私は総司の腕の中。
「白夜さん。どうしましょう」
『何がです?』
「僕が狐になった事、土方さん達にどう
話せばいいんでしょうか…」
そうか…。そうだった。
土方達、どんな反応するだろうか。
『普通にいきなり言っていいんじゃ
ないですか?』
「いきなり言うと心臓に悪そうですよ」
『土方達は強いから大丈夫ですよ』
その前に私の記憶の事で焦ってるだろうし。
総司の事言ったら倍に焦るだけで、
そう変わらないと思う。
「そうですね。シュバッと言いましょう」
『はい』
と、少し黙った時。
「白夜様ぁぁぁ!待ってくださいよぉ!」
ダダダダッと人間の姿で走ってきた一馬。