お面妖狐 〜覚醒妖狐と沖田総司〜 Ⅱ
覚醒の話
side 総司
目を開けるとまだ気持ちよく寝ている白夜さん。
空はもう夕日で赤くなってもう帰る時間だ。
気持ちよさそうに寝ている白夜さんを
無理矢理起こすのは可哀想だから
おぶって山を降りた。
『……かえ…たい…』
寝言?
変えたいって、何を?
「総司ー!!!白夜ー!!!」
あ、ヤバイヤバイ♪
屯所の前では鬼の顔をして仁王立ちした
土方さんの姿。
「寝てました〜♪」
「見ればわかる。紅葉(もみじ)ついてるからなぁ。
…白夜は寝てるのか?」
「はい。
土方さんのあのドデカイ声聞いても
起きません」
「総司…。
まぁいい。さっさと入れ」
「は〜い♪」
それから。
白夜さんは夜飯の時になっても
起きませんでした。